プールの季節に気をつけたい!子どもの感染症予防ケアまとめ【原因と対策】

子育て

夏本番!プールや海など、水遊びが楽しい季節がやってきましたね。

でも、この時期は感染症のリスクも高まります。

今回は、プールで感染しやすい5つの感染症について、原因と症状、そして毎日の予防ケアを分かりやすく解説します。

アタマジラミ

原因

アタマジラミは、頭髪に寄生する小さな昆虫です。感染経路は主に以下の通りです。

  • 直接接触: 感染者の頭髪と直接接触することで感染します。
  • 間接接触: 感染者の使用したタオル、帽子、ブラシ、寝具などを介して感染します。

症状

主な症状は以下の通りです。

  • 強いかゆみ: アタマジラミの唾液にアレルギー反応を起こし、激しいかゆみが生じます。特に後頭部や耳の後ろがかゆくなりやすいです。
  • 頭皮の発疹: かゆみを伴う発疹が現れることがあります。
  • フケのような白い粒: アタマジラミの卵(しらみ卵)が髪の毛に付着していることがあります。フケと異なり、簡単には取れません。

予防ケア

アタマジラミの予防には、以下の対策が有効です。

  1. タオルや帽子の共用を避ける: プールやお風呂、ヘアサロンなどでは、自分専用のタオルや帽子を使用しましょう。
  2. こまめなブラッシング: 特に髪の長い場合は、毎日丁寧にブラッシングをして清潔を保ちましょう。
  3. 定期的な頭皮チェック: 家族間で定期的に頭皮をチェックし合い、早期発見に努めましょう。
  4. 感染者の早期治療: 感染が疑われる場合は、速やかに皮膚科を受診し、適切な治療を受けましょう。

その他

  • アタマジラミは清潔にしていても感染することがあります。
  • アタマジラミは飛んだり跳ねたりすることはできません。
  • 市販の駆除薬を使用する場合は、使用方法をよく読んで正しく使用しましょう。
  • 家庭内で感染が広がらないよう、寝具や衣類の洗濯、掃除機がけなども徹底しましょう。

これらの対策を心掛けることで、アタマジラミの感染を防ぎ、快適な生活を送ることができます。

中耳炎

原因

中耳炎は、主にウイルスや細菌感染によって引き起こされます。特に、風邪をひいたときやアレルギー性鼻炎があるときなどは、鼻や喉の炎症が耳管(耳と鼻をつなぐ管)を通じて中耳に広がりやすく、中耳炎になりやすい状態です。

また、プールやお風呂で耳に水が入ることや、鼻を強くかむことも中耳炎の原因となることがあります。

症状

中耳炎の症状は、主に以下の通りです。

  • 耳の痛み: 特に乳幼児は痛みを訴えることが難しいため、耳を触ったり、機嫌が悪くなったりするなどの様子が見られます。
  • 発熱: 中耳炎が細菌感染によって引き起こされた場合は、発熱を伴うことがあります。
  • 耳だれ: 耳の中から膿のような液体が流れ出てくることがあります。
  • 耳が詰まった感じ: 聞こえが悪くなったり、耳が塞がったような感じがしたりすることがあります。
  • めまい、吐き気: 中耳炎が重症化すると、めまいや吐き気を伴うことがあります。

予防ケア

中耳炎を予防するためには、以下の点に注意しましょう。

  • 風邪やインフルエンザの予防: 手洗いやうがいを徹底し、人混みを避けるなど、風邪やインフルエンザの予防に努めましょう。
  • 鼻のケア: 鼻をかむときは、片方ずつ優しくかむようにしましょう。鼻水が詰まっているときは、耳鼻科で適切な治療を受けましょう。
  • プールの後のケア: プールから上がったら、タオルで優しく水分を拭き取り、耳の入り口を乾かしましょう。耳栓の着用も有効です。
  • アレルギー性鼻炎の治療: アレルギー性鼻炎がある場合は、耳鼻科で適切な治療を受けましょう。

注意点

中耳炎は、早期発見・早期治療が大切です。症状が疑われる場合は、早めに耳鼻科を受診しましょう。

特に、乳幼児は症状を訴えることが難しいため、注意が必要です。耳を触ったり、機嫌が悪くなったりするなどの様子が見られた場合は、早めに耳鼻科を受診しましょう。

とびひ(伝染性膿痂疹)

原因

とびひは、黄色ブドウ球菌や溶連菌などの細菌が皮膚の小さな傷口から侵入し、感染することで起こります。

  • 虫刺されやあせもなどの傷口
  • 鼻くそをほじるなどの習慣
  • タオルやプールの水を介した接触感染

などが原因として挙げられます。

症状

  • 初期: 赤みやかゆみのある小さな水ぶくれ
  • 進行: 水ぶくれが破れてただれ、黄色いかさぶたができる
  • 拡大: 周囲に広がり、他の部位にも飛び火のように感染

かゆみが強く、掻きむしることでさらに広がりやすくなります。

予防ケア

  1. 皮膚を清潔に保つ
    • 毎日シャワーやお風呂で洗い、清潔なタオルで拭く
    • 傷口は消毒し、絆創膏などで保護する
    • 爪を短く切り、清潔に保つ
  2. タオルの共用を避ける
    • プールやお風呂では、自分専用のタオルを使う
    • 洗濯物は、他のものとは別に洗う
  3. 接触感染を防ぐ
    • とびひの患部には触れない
    • 鼻をほじる癖がある場合は、注意する
    • プールに入る際は、ラッシュガードなどを着用する

その他

  • とびひは感染力が強いため、症状が見られたら早めに皮膚科を受診しましょう。
  • 医師の指示に従い、適切な治療を行うことが大切です。
  • 家庭でのケアとしては、患部を清潔に保ち、掻きむしらないようにすることが重要です。
  • 症状が改善するまでは、プールや温泉などへの入浴は控えましょう。

夏は特に、汗をかきやすく、皮膚が傷つきやすい季節です。 日頃から清潔を心がけ、とびひを予防しましょう。

プール熱(咽頭結膜熱)

原因:

  • アデノウイルス
  • 主な感染経路:飛沫感染、接触感染

症状:

  • 38~39℃の発熱
  • のどの痛み
  • 結膜炎(白目やまぶたの裏側の充血、目やに、まぶたの腫れ)
  • 頭痛、腹痛、下痢などの症状を伴う場合もある

潜伏期間:

  • 5~7日

予防ケア:

  1. 手洗い・うがいの徹底:
    • 外出後や食事前、トイレ後などこまめに石鹸で手を洗い、流水でよくすすぎましょう。
    • うがいも同様にこまめに行いましょう。
  2. タオルの共用を避ける:
    • プールやお風呂、洗面所などでは、タオルの共用を避け、それぞれが自分のタオルを使いましょう。
  3. 目をこすらない:
    • 目をこすることで感染が広がる可能性があります。
  4. プールから上がったらシャワーを浴びる:
    • プールから上がったら、すぐにシャワーを浴びて、体についたウイルスを洗い流しましょう。
  5. 体調が悪いときはプールに入らない:
    • 体調が悪いときは、感染を広げる可能性があるので、プールに入るのを控えましょう。

もし感染してしまったら:

  • 医療機関を受診し、医師の指示に従いましょう。
  • 周囲への感染を防ぐため、学校や職場などを休むようにしましょう。

その他:

  • プール熱は、特効薬や予防接種がありません。
  • 症状が治まっても、ウイルスはしばらくの間、便の中に排出されることがあります。トイレの後も丁寧に手を洗いましょう。

流行性角結膜炎(はやり目)

流行性角結膜炎(はやり目)は、アデノウイルスが原因で起こる感染力の強い目の病気です。特に夏にプールで感染することが多いため、「プール conjunctivitis」とも呼ばれます。

原因

  • アデノウイルス:主に8型、19型、37型のアデノウイルスが原因となります。
  • 感染経路:感染者の目やにや涙に触れた手指を介して感染します。タオルの共用やプールでの感染もよく見られます。

症状

  • 目の充血
  • 目やに:白っぽい、黄色っぽい目やにが多く出ます。
  • 涙目
  • 異物感:目にゴミが入ったような感じがします。
  • まぶたの腫れ
  • 耳前リンパ節の腫れ:耳の前のリンパ節が腫れることがあります。

潜伏期間

  • 5〜14日程度

予防ケア

  1. 手洗いの徹底: こまめな手洗いを心掛け、特に外出後やトイレの後、食事の前には必ず石鹸で手を洗いましょう。
  2. タオルの共用を避ける: 家族間でもタオルは別々にし、こまめに洗濯・交換しましょう。
  3. 目を触らない: 目を触ることでウイルスが目に入り、感染する可能性があります。
  4. プールでの対策: プールに入る際はゴーグルを着用し、タオルの共用は避けましょう。
  5. 感染者の隔離: 感染した場合は、学校や職場を休み、他の人への感染を防ぎましょう。

その他

  • 流行性角結膜炎は感染力が強いため、症状が出たら早めに眼科を受診し、適切な治療を受けましょう。
  • 自己判断で市販の目薬を使用するのは避けましょう。

まとめ

プールの季節は、楽しい思い出を作る絶好のチャンスですが、感染症のリスクも高まります。今回ご紹介した3つの感染症は、日頃のちょっとしたケアで予防することができます。

お子さんの健康を守るためにも、ぜひこれらの予防ケアを実践してみてくださいね。

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